チームとそれを支えるモチベーション
こんにちはリトです。
突然ですが、皆さんは自分の会社でどんな役割をこなしておられますでしょうか。
私は建築資材関係の営業を15年以上しております。
今日はその経験を活かして営業について書いていきたいと思います。
営業についてと言っても、手法とか、新規開拓マニュアルという話は相手や業界によって変わってくるので今回はそういった話ではありません。
今日はチームでの営業についてです。
そもそも、皆さんの会社の営業マンは単独ですか?
それともチーム(少数)で動きますか?
単独営業にも、チーム営業にもそれぞれメリット・デメリットがあります。
単独営業の場合
・成果は直接個人の評価となる為、メリットにもデメリットにもなる。
・自分のペースで物事を進められ自由度は高いが、準備から商談まで自分一人で行う
チーム営業の場合
・それぞれが得意分野を活用する事により相乗効果を得られるが、目的の共有が必須
・失敗をフォローしてもらえる反面、他者の失敗の尻拭いもある
正直どちらが良いという訳でもありませんし、個人の好みにもよると思います。
ただ、私は断然チーム営業派ですし、実際今の会社ではチームで動くようにしてます。
あくまで私の場合ですが、その理由を簡単に言いますと
個人の力ではどう頑張っても限界があるからです!
少しまえの話となりますが
私の勤めている会社は大企業という訳ではありませんが、業界では3本の指に入るくらいの専門商社で、営業マンも100人程度在籍しております。
当時まだ20代半ばで勢いに乗っていた私は売上・利益をあげるのに自分でできる事はなんでもやるというスタイルを貫いておりました。
その甲斐あってか、その年はトップセールスを4回程とり、表彰されたりもしました。
しかし、その年はリーマンショックの年で我が社も漏れなく不況のあおりを受け、
結果、その年の私の年収は下がったのです。
結局会社が儲からないと駄目なんだとその時に気づき、それからは営業マン同士で目的の共有をし、チームで動くようになりました。
ちなみに英語で集団を示す言葉は「チーム」のほかに「グループ」もありますが、皆さんはこの違いわかりますか?
「グループ」は共通の性質を持った似たもの同士とか、仲間の事を示しており、
「チーム」はある目的の為に協力して行動するグループの事です。
プロのスポーツチームでは「勝つ」という事が目的となってますよね。
そうです、チームでは明確な目的を共有する事がとても重要な事となります。
明確な目的がもたらす成果について、イソップ童話に「3人のレンガ職人」というお話がありますので紹介します。
『3人のレンガ職人』の話
ある旅人が町を歩いていると、1人の男が道の脇で難しそうな顔をしながらレンガを積んでいました。
旅人は、その男のそばに立ち止まってたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると、男はこう答えました。
「見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日、雨の日も強い風の日も、暑い日も寒い日も1日中レンガ積みだ。なんでオレはこんなことをしなければならないのか、まったくついてない」
旅人は、その男に「大変ですね」となぐさめの言葉を残して歩き続けました。
しばらく行くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会いました。
しかし、その男は、先ほどの男ほどつらそうには見えませんでした。
そこで、また旅人はたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると、男はこう答えました。
「オレはね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね」
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。
すると、意外な言葉が返ってきました。
「なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養ってるんだ。この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから、大変だなんて言ったらバチが当たるよ」
旅人は、その男に励ましの言葉を残して歩き続けました。
さらにもう少し歩くと、別の男がいきいきと楽しそうにレンガを積んでいました。
旅人は興味深くたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると、男は目を輝かせてこう答えました。
「ああ、オレたちのことかい? オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ」
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。すると男は、楽しそうにこう返してきました。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ! 素晴らしいだろう!」
旅人は、その男にお礼の言葉を残して、元気いっぱいに歩き始めました。
(引用:イソップ童話)
どうですが、このお話にでてくる3人のレンガ職人は同じ仕事をしていますが、その目的に明確な違いがあります。一人目の職人は目的すらなく、嫌々仕事をしていますし、二人目の職人はお金を得るという目的はありますが、その為にレンガを積んで壁をつくっており、少し視野が狭いといえます。
もちろん、一番素晴らしい三人目の職人はレンガの壁ではなく歴史的な大聖堂をつくっているといい、世の中への貢献が目的となっております。
この話には続きがあります。
10年後旅人がまたこの町に寄った時です。
一人目の職人は10年前と変わらず文句を言いながらレンガを積んでいました。
二人目の職人はレンガ職人よりも賃金は良いが危険な屋根の修復業についてました。
三人目の職人は現場監督となって、歴史的な大聖堂を建て、その大聖堂には自身の名前がつけられました。
わかりますか?
私達人間はモチベーションによって発揮する能力に差が生じます。
チーム営業で明確な目的を示し、共有する事によって、その目的に向かって各々が得意な分野を活用しシナジー効果を得る。
これこそが、この難しい現代社会の営業に求められる事だと私は思います。
長くなりましたが、最後までお読み頂きありがとうございます。